産業構造審議会 第4回商品先物取引分科会

第2回、第3回に引き続き、4月17日に傍聴してきました。

委員は第3回と同じ16名。
欠席は慶應義塾大学経済学部教授の池尾和人氏と一橋大学大学院商学研究科教授の橘川武郎氏。
大学教授は会長の早稲田大学法学部教授尾崎安央氏を含めて3名ですが、
そのうち2名が揃って欠席したことになります。

テーマは前回同様、「商品市場の活性化の方策・健全な発展の方策について」です。
日本弁護士連合会消費者問題対策委員会の大田委員が「不招請勧誘がなぜ必要か」について、
東京工業品取引所取締役代表執行役社長の江崎委員が「日本の先物市場の活性化に向けて」を
それぞれ資料を使ってレクチャーしました。

その後で委員ではありませんが、ギンガ・ペトロリアムの新村社長が
OTC市場を運営する立場から活性化について意見を述べ、
「先物市場の一般化」というアイデアを示しました。

コメを例にしての説明でしたが、
一般プレイヤーが買った先物を身近にあるスーパーマーケットで
現物に変えて購入する仕組みを作ったらどうかという提案を聞きながら、

[大手  販売店・
 スーパーマーケット]

の部分に
イオン×NTT西日本グループ×シャープが共同開発したタブレット端末

A touch Ru*Run(エータッチ ル・ルン)

に入っている「イオンネットスーパーサービスアプリ」を使えないかと思い立ちました。

実はこれ、商品先物取引を活性化するヒントが何か見つかるかもしれないと
4月15日(日)に立ち寄ったイオングループ主催のシニア向けイベント
グランド・ジェネレーションズ コレクション in 東京
で知ったサービスです。

イオンのネットスーパーの商品カテゴリに
小口化して現物の買い取りが可能な商品として[コメ先物]を追加してもらえたら
一般の人はもっと気軽に商品先物取引を使うようになるのではと考えてしまいました。

ネットスーパーの食品の中に商品先物取引を追加するなんてもってのほかだと
主婦連合や消費者団体の方々からお叱りを受けそうですが、
ネットですから、無理な勧誘にもなりませんし、
専用コールセンターによるサポート機能がありますので、
オペレーターが買う前にやさしく丁寧に商品について説明してくれたり、
買った後の売り方についても親身になって相談に乗ってくれたりすることでしょう。

少し乱暴な提案かもしれませんが、
新村社長が資料に
「少し思い切った方策をとらないと、市場は活性化しないと思うし、
このままでは、衰退してしまうのではないだろうか」
記されているように、
「これはだめだろう」「そんなことできるわけがない」という固定観念を捨てて
考えてみることが大事だと思っています。

資料の最後には「Swaps」や「WTI」などの意味を解説する「用語集」が添えられていました。
OTC市場について審議会に参加した方たちに広く理解してもらおうという姿勢が感じられましたね。

次回は骨子案について議論するそうです。

今回は議論する時間があまり取れなかったので、
次回は各委員たちが活性化の方策実現に向けて
積極的に意見交換するところを傍聴できるよう期待しています。

[Text:Sachiko Suzuki]
[短縮URL]http://www.wordz-on.co.jp/?p=917

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